男性記者がとった育休5カ月 ワンオペでイライラ、起きた「変化」

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玉置太郎
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 9月19日は日本記念日協会が認定する「育休を考える日」です。19(いく)・9(きゅう)の語呂合わせで、男性の育児休業取得を進める住宅メーカー積水ハウスが申請しました。男性の育休取得率は低く、政府も推進に躍起です。今年、5カ月間の育休を取った男性記者の私(38)も、その大切さを強く感じました。(玉置太郎)

小さな成長に気づける「時間」

 大阪本社社会部で記者をしている私は昨年末、第1子の息子を授かった。妻(37)は小学校教諭になるために通信制大学で勉強しつつ、地元の小学校で学習支援員をしている。出産後に妻が教育実習に行くことになり、私は育休を取る決心をした。

育児休業

会社に雇われる人は原則として子どもが1歳になるまで育休をとれる。育休中は雇用保険の「育児休業給付金」で、普段の賃金の67%(7カ月目以降は50%)を受け取れる。

 今年4月、育休に入った。まず実感したのは子どもの毎日の成長だ。寝返りをした。離乳食の野菜を食べた。お気に入りの絵本ができた――。じっくり接する時間が生まれたことで、小さな変化を見つけられるようになった。

 近所の商店街へ夕飯の買い物に行くのが日課だった。当初は、平日の昼間に男性が子連れで歩くことへの周りの目が気になった。しかし、そのうち商店主らとも顔なじみになり、「兄ちゃん、もしかして育休ってやつ?」と声をかけられるようになった。

 予防接種や図書館の催しにも息子と2人で行った。周りは母親ばかりで、係の人が「お母さん方」と呼びかけた後、私を見て「お父さんも」と付け加えることがよくあった。それだけ父親の参加が少ないんだと実感した。

ワンオペ育児でイライラ募り…

 楽しかった育休が暗転したのは、妻が教育実習で忙しくなった時期。1人で担う「ワンオペ育児」が1カ月続いた。

 息子が毎朝5時に起きだす…

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