京急踏切事故で運転士を書類送検 ブレーキ判断の難しさ指摘する声も

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土居恭子 小寺陽一郎
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 京急本線の踏切で2019年、快特列車と衝突したトラックの運転手が死亡し乗客ら31人が重軽傷を負った事故で、神奈川県警は7日、列車の男性運転士(30)=横浜市金沢区=を業務上過失往来危険と業務上過失致死傷の両容疑で書類送検し、発表した。

 交通捜査課は、運転士の具体的な過失については、公判を理由に説明せず、認否やブレーキ操作の状況も明らかにしなかった。捜査関係者によると、運転士が踏切の異常を知らせる信号機を確認をするのが遅れた疑いがあるという。

 事故は19年9月5日午前11時43分ごろ、神奈川新町第1踏切(横浜市)で発生。警報機が鳴った後に踏切に入ったトラックと列車が衝突し、運転手を含む32人が死傷した。京急は「事実関係を確認してコメントする」としている。

 県警はトラックの男性運転手(当時67)=千葉県成田市=も、容疑者死亡のまま自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)と過失往来危険の両容疑で書類送検した。

焦点は適切なブレーキ操作

 今回の事故では、適切にブレーキが使われたかどうかが焦点の一つになっている。京急の運転士だった男性は、常用ブレーキや非常ブレーキを使う判断の難しさを指摘する。

 京急では、運転士は1~5段階の常用ブレーキと「6段階目」にあたる非常ブレーキを手で操作。踏切で障害物を検知すると、線路脇の専用信号機が点滅する仕組みだ。

 男性によると、専用信号機は…

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