医師、更なる協力要請に「脅しのよう」 接種応じる美容外科も

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枝松佑樹
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 国と東京都は新型コロナウイルスの感染爆発に対応するため、改正感染症法に基づき、都内すべての医療機関にさらなる病床確保や人材派遣を要請している。要請に応じなければ名前を公表することもできるとされており、医療機関からは「これ以上の協力は無理」「脅しのようだ」と困惑の声も上がる。

 中等症から重症の患者向けの56床をもつ日本大学板橋病院(東京都板橋区)に、8月23日夜、都からメールが届いた。

 添付された要請文には、田村憲久厚生労働相と小池百合子都知事の名が並び、「この非常事態というべき感染状況に総力戦で臨む」「通常医療の制限等も視野に」との記述があった。

「ベッドがあっても人がいない」

 コロナ病床をもつ都内約400の病院には、①確保病床に最大限患者を入れる②病床を増やす③酸素ステーションなどへの人材派遣――から一つ以上に協力するよう求めた。

 ただ、都の担当者は「地域の拠点病院は人材派遣より病床確保を優先して」と注文をつけたという。

 高橋悟院長(60)は頭を抱えた。「ベッドがあっても、患者を診る人がいない。これ以上はひねり出せない」

 コロナ病床は今春、一般病床…

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