姫路のマティスは松方コレクションか 不明の絵と一致

有料記事

滝川直広
[PR]

 兵庫県姫路市立美術館は8月24日、同館が所蔵するフランスの画家マティスの作品「ニース郊外の風景」が、実業家松方幸次郎(1866~1950)が戦前収集した「松方コレクション」の一つだった可能性が高いと発表した。今後、国立西洋美術館(東京)がさらに詳しい調査を進める。

 調査した西洋美術館の陳岡めぐみ・主任研究員によると、松方コレクションを撮影した多数のガラス乾板が2018年にフランスで見つかり、その中の「木陰の女たち」という絵の図柄が「ニース」とまったく同じだという。陳岡氏はコロナ禍のため「ニース」を直接確認できていないとしつつ、「同じ作品である可能性が極めて高い」と話した。

 「ニース」は、姫路市内の外科医、国富奎三(けいぞう)さん(83)が1977年にロンドンのサザビーズの競売で落札。ほかの作品とともに94年に姫路市立美術館に寄贈した。2019年、西洋美術館が刊行した松方コレクションのカタログに「ニース」と同じ絵が載っていることに気付いた国富さんが、姫路市立美術館に連絡し、今回の調査が始まった。

 「木陰の女たち」はマティス…

この記事は有料記事です。残り285文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら