3メートルも歩けずあざだらけ コロナ全員感染の記録

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川口敦子
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 感染拡大が止まらない新型コロナウイルス。都内では自宅療養者が急増し、家族が看護しながら一家全員が感染するケースも少なくない。7月下旬、4人家族全員が次々と感染し、3人が入院、1カ月経ってようやく家族がそろったという50代女性は「悪夢のようだった」と振り返った。

 「看護と医療は別物。入院していなかったら、家族の誰かが助からなかったかもしれない」

 女性も20代の長女も、陽性が判明した当初は軽症だった。だが、その後容体が徐々に悪化し、自宅療養をしていた長女は救急搬送、ホテル療養をしていた女性はオンライン診療を経て入院した。

 女性が入院したのは発症9日目。肺炎を起こしていた。「最初に軽症と診断されると、体調が変わった際のSOSが届きにくい」。解熱剤が効かず、下痢と吐き気があったが、看護師に訴えると「みんな同じ。大丈夫です」と返されたという。

 「病状は悪化。隔離された部屋で孤立し、精神的にも限界だった。国から見捨てられたと思った」。3メートルも歩けず、何度も転び、あざだらけになったとき、女性は「生き物としての危機感を覚えた」。ツイッターに「デルタ株闘病記録実況」というアカウントを開設していたところ、フォロワーが教えてくれたのが、オンライン診療だった。

 ホテル内で15分ほど、ZO…

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