女性ボクサーについての張本氏発言 連盟がTBSに抗議

塩谷耕吾

 日本ボクシング連盟は11日、8日放送のTBS系「サンデーモーニング」に出演した元プロ野球選手の張本勲氏が女性ボクサーをからかう発言をしたとして、抗議文を同社に提出したことを明らかにした。抗議文は10日付。

 東京オリンピック(五輪)ボクシング女子フェザー級で入江聖奈(せな)(20)が金メダルを獲得したことについて、張本氏は番組の中で「女性でも殴り合い好きな人、いるんだね。見ててどうするのかな。嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合って、こんな競技好きな人、いるんだ」などと発言していた。

 日本連盟はこの日、過去最多の三つのメダルを獲得した東京五輪の報告会を開催した。内田貞信会長は「ボクシングを愛している方々のために、女性のボクサーのために誤解されたくないという意味で抗議文を出した。当連盟は、競技の女性進出と役員の女性登用に積極的に取り組んでいる。もう少し理解をもって女性ボクサーを見てもらいたい」と話した。

 入江は「メダルをきっかけに小さな子でも、主婦の方でも、少しでも女子ボクシングに興味を持ってもらえたら、がんばってよかったなと思う。競技人口拡大にもがんばっていきたい」と話した…

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この記事を書いた人
塩谷耕吾
スポーツ部|五輪、柔道、ボクシング
専門・関心分野
五輪、スポーツビジネス、ベッティング、井上尚弥
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    秋山訓子
    (朝日新聞編集委員=政治、NPO)
    2021年8月11日15時8分 投稿
    【視点】

    私は女性による格闘技を愛しており、40年以上見続けています。同好の士は大勢います。「こんな競技好きな人」はたくさんいますし、何よりも選手は人生をかけて取り組んでいます。その選手の気持ちをわかっているはずの方がこういう発言をされるのは本当に残

    …続きを読む