国際宇宙ステーション、一時制御不能に 最大45度傾く

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香取啓介
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 星出彰彦飛行士が船長を務めている国際宇宙ステーション(ISS)が日本時間30日未明、一時制御不能に陥り、最大で45度傾いた。その直前にドッキングしたロシアの実験棟が想定外のエンジン噴射をしたためで、管制官が「宇宙船緊急事態」を宣言する事態になった。米航空宇宙局(NASA)によると、約1時間後に復旧し、星出さんら「滞在中の7人に危険はなかった」という。

 発表では、ロシアの新しい実験棟「ナウカ」が日本時間29日午後10時半ごろ、地球の約400キロ上空を周回するISSに自動操縦でドッキングした。しかし、その3時間後に突然、エンジンを噴射し始めた。

 ISSはゆっくりと回転し、最大45度傾いた。地上との通信も2度、数分間途絶えた。緊急事態が宣言され、米メディアによると、緊急脱出用の宇宙船も起動されたという。

 幸い、噴射を止めることができ、ISS側のエンジンを使って約1時間後に正常な姿勢に戻った。

 NASAとロシアの宇宙機関…

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この記事を書いた人
香取啓介
編集委員
専門・関心分野
環境・エネルギー、テクノロジー、科学政策、国際関係