「人流減っている」はホント? 過去の宣言時と比べると

有料記事ニュースデータウォッチ

小宮山亮磨
写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
[PR]

 「人流も減っていますし、そこはありません」。菅義偉首相は27日、記者団にこう言って東京五輪中止の可能性を否定した。「感染者数が増える中で五輪を続けても大丈夫か」という質問に対し、「(首都高などにおける)車の制限やテレワークなど、みなさんの(協力の)おかげで人流は減少している。そうした心配はない」という説明だった。

 東京都内の新型コロナウイルスの新規感染者はこの日、過去最高の2848人。さらに28日は3177人と、初めて3千人を超えた。

 人出はどれだけ減っているのか。NTTドコモの携帯電話の位置情報から、都内や近郊各地での滞在人口を推計し、緊急事態宣言に伴う変化を調べた。

 今年7月12日に出た4回目の宣言の後には、飲食店街では7%、主要駅では3%の減少がみられた。一方、行楽地では逆に2・6%増えていた。

 人出が減っているにしても、過去の宣言時と比べると、その「効果」が小さくなっていることがうかがえる。

 昨年4月に出た1回目の宣言後には、どこも人出は大きく減っていた。減り幅は、飲食店街は49・8%、主要駅は45・3%、行楽地で24・4%だ。

 今年1月8日の2回目の宣言…

この記事は有料記事です。残り475文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

News Data Watch

News Data Watch

気になるニュースや話題を、データから読み解きます。[もっと見る]