中国でパパはザリガニ食べまくり 息子には言えぬうまさ

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江蘇省=井上亮
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 今年5月に上海に赴任した私(39)は、中国に行ったらまた食べようと思っていた食材があった。意外と思われるかもしれないが、ザリガニだ。日本では、子供が釣ったり飼育したりしておなじみのアメリカザリガニだが、いまや生態系を破壊する厄介者として、特定外来生物に指定されようとしている。

 ザリガニ好きになった転機は2017年の夏。北京で語学留学していた時、日中の学生同士の交流会で知り合った友人に誘われた。「暑い夏はザリガニとビールにかぎる」。

 少年時代に釣って遊んだ記憶はあるが、もちろん食べたことはなかった。友人の言葉を疑いつつ口にしたところ、一発ではまってしまったのだった。

 時は流れて今年7月。上海でも、街中にザリガニ料理を出す店があふれている。暑くなってきたこれからが本格シーズンに入ることから、ザリガニについて調べてみたところ、上海の隣の江蘇省に「龍蝦之都」、つまり「ザリガニの都」なる場所があると知った。これは、ぜひ行かねば。一路、同省盰眙県に向かった。

中国のザリガニ、日本由来説も

 車で走ること約4時間。同県の高速道路の出口を降りると、いきなり巨大なザリガニのオブジェが出迎えてくれた。同県は人口65万人のうちおよそ3人に1人がザリガニ関連の産業で働き、年間取引量は12万トンにのぼる。さすが、「都」を名乗ることだけはある。オブジェのそばには真っ赤なザリガニの殻を模したような外観の「ザリガニ博物館」があり、歴史について学ぼうと思ったが、あいにく改修中で入ることができなかった。

 中国メディアによると、外来…

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