食い違うワクチン在庫 「はしご外した」河野氏に不信感

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戸田政考 本多由佳 森治文
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 新型コロナウイルスのワクチン供給をめぐり、政府と自治体との間で、意見の食い違いがあらわになっている。自治体や医療機関に約4千万回分の「在庫」があると主張する政府に対し、供給減少に苦しむ首長らは真っ向から反発。混乱はいつまで続くのか。

河野氏「いろんな所にある」から一転、陳謝

 「はしごを外した形になってしまいまして、大変申し訳なく思っております」

 政府内で調整を担う河野太郎行政改革相は15日、全国知事会飯泉嘉門会長(徳島県知事)とのオンラインによる意見交換で、ワクチン供給をめぐって自治体に混乱を招いたことをわびた。これまで河野氏は記者会見などの場で「まだ打っていないワクチンがいろんな所にある」などと繰り返してきたが、この日は陳謝から始まった。

 飯泉氏は国への不信感を込めた言葉で応じた。「市区町村が考えている在庫の考え方と、国のお考えとの間にズレがあるのではないか」

 問題となっているのは、自治体の接種で使われる米ファイザー製の供給だ。加藤勝信官房長官は12日の記者会見で、「約4千万回分は未接種の状況で、各自治体、あるいは医療機関がお持ちになっている」と述べ、市中在庫があるため供給は足りているとの認識を示した。6月末までに約8800万回分を自治体に配送し、接種状況を国が一元的に管理する接種記録システム(VRS)によると、接種実績は約4800万回だったという。

「1週間分の在庫ある医療機関、なかった」

 この説明に納得できないのが…

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