ヴァージンの宇宙船がテスト飛行成功 宇宙旅行が本格化

トゥルースオアコンシクエンシーズ(ニューメキシコ州南部)=合田禄
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 民間宇宙旅行を目指す米企業ヴァージン・ギャラクティックが11日、飛行機型の宇宙船「スペースシップ2」の4度目の試験飛行に成功した。今回は創業者で英実業家のリチャード・ブランソン氏も乗り、来年にも始める商業飛行に向けて安全性をアピールした。

 スペースシップ2は11日早朝(日本時間11日夜)、双胴型の母船につるされた状態で米ニューメキシコ州の宇宙港「スペースポートアメリカ」を飛び立った。約1時間後に母船から高度約1万5千メートルで切り離され、ロケットエンジンに点火して上昇。数分で高度86キロに達し、真っ黒な宇宙と丸い地球が見えた。

 スペースシップ2の船内はこの飛行で数分間、無重力になった。その後、グライダーのように下降し、通常の飛行機と同じように宇宙港の滑走路に着陸した。

 ブランソン氏は「神秘的だった」「宇宙から見えたのは、すばらしく暗い空。信じられない青色」などと語り、宇宙旅行が始まることを「新しい宇宙の時代の幕開けだ」と表現した。

 同社は1席25万ドル(約2700万円)で搭乗券を販売しており、すでに60カ国以上の約600人が予約済み。うち約20人は日本人とされる。このほか、約1千人が予約の手続きに入っているという。

 宇宙旅行は、米アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏が手がける宇宙企業ブルーオリジンが、顧客を乗せた初の宇宙旅行を20日にも始める計画だ(https://youtu.be/K9alNKLrDGc別ウインドウで開きます)。座席の一つはオークションに出品され、2800万ドル(約30億円)で落札された。このほか、宇宙企業スペースXなども予定しており、民間による宇宙旅行が本格化しそうだ。(トゥルースオアコンシクエンシーズ(ニューメキシコ州南部)=合田禄)

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