「ダメ。ゼッタイ。」は逆効果 薬物依存研究者の思い

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有近隆史
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「依存症は『ヒト』に依存できない病気」

 「人はなにかに依存しないではいられない生きもの」「依存症とは『ヒト』に依存できない病気」――。多くの依存症患者と向き合ってきた医師が、新刊の前書きに記した言葉だ。7月1日発売の「依存症がわかる本 防ぐ、回復を促すためにできること」(講談社、税込み1540円)には、「少しでも多くの人に依存症は解決可能な問題であることを知って欲しい」との思いを込めたという。

 国立精神・神経医療研究センター薬物依存研究部長の松本俊彦さんは薬物依存研究の第一人者。監修したこの本の前文では、依存症に対する「思い込み」がないかを読者に問いかけている。

 たとえば依存が悪であるかのような「誤解」。

 「自立しなさい」「人に頼っ…

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この記事を書いた人
有近隆史
くらし報道部次長
専門・関心分野
社会保障、住まい、平和