激戦区、関係者も驚く6票差の逆転劇 自民はしこり残す

有料記事東京都議選2021

釆沢嘉高
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 当選者と次点との差はわずか6票――。4日に投開票された東京都議選の目黒選挙区は、異例の大激戦となった。定数3に対し、政党の公認候補者ら7人が立候補。もともと接戦が予想されたが、都議選で共闘した立憲民主党共産党が最後の1議席を6票差で争い、2人を擁立した自民党は「共倒れ」に終わった。投票率が低迷した都議選で、一票の「重み」を感じさせる結果となった。

 目黒選挙区は、小池百合子知事が特別顧問を務める都民ファーストの会、共産、公明の現職計3人に、自民の元職2人と立憲の新顔が挑む構図で、無所属の新顔1人も立候補していた。

 共闘した共産と立憲は1~2人区を中心に候補者を一本化していたが、定数3以上の選挙区では基本的にそれぞれ候補者を擁立。公明と選挙協力を結んでいた自民は候補者の一本化を目指したものの、地元での調整がつかず、前回2017年に落選した2人を擁立する乱戦模様となった。

 「都議選最大の激戦区」として、告示前から政党関係者の注目の的だった。4日夜の開票作業も手に汗を握る展開となった。

 都民ファの候補は、早い段階で他候補を引き離して「当選確実」が報じられる一方、自民2人の票数に勢いが見られず、公明、共産、立憲の3党のどこが残り2議席を獲得するのかが焦点となった。

 大勢は開票作業の最終盤にな…

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    伊藤大地
    (朝日新聞デジタル編集長)
    2021年7月5日23時56分 投稿
    【視点】

    都議選ほどの規模がある選挙において、500票差に3候補がひしめき、6票差で明暗を分ける激戦となった目黒区。ベタな言い方ですが、「一票はムダじゃない」を実感させる結果でした。政権への批判票が、立憲や共産といった野党でなく、知事と関係の深い都民

    …続きを読む