キハ66・67形、46年間ありがとう ファンら見送る

米田悠一郎
【動画】さよならキハ66・67形=米田悠一郎撮影
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 旧国鉄時代から46年にわたり、長崎や福岡など北部九州を駆け抜けてきたJR九州のディーゼル車「キハ66・67形」が6月30日、営業運転を終えた。昭和の風情を残した車両の最後の姿を見ようと、大勢のファンが長崎駅に駆け付けた。

 30日午後9時51分、旧国鉄時代と同じオレンジ色とクリーム色の通称「国鉄色」の車両が定刻通り、終着駅の長崎駅に滑り込んだ。最後の運行は佐世保発の普通列車。20年来親しまれてきた大村線を駆け抜けるラストランだった。

 「キハ66・67形は本日で引退です」。アナウンスが響く中、乗客を降ろし、46年で最後の扉を閉めた。

 集まったファンたちは車両の隅々にまでカメラを向け、最後の雄姿を納めた。

 この日のため、九州外から駆けつけた男性(61)は最後の姿を一目見て「貴重な色の車両。ありがとう」と話した。福岡で走っていた頃から乗り続けてきたという。

 午後10時29分、列車は警笛を鳴らし、回送のためホームを離れた。昭和の風情香る車両はエンジンの低い音を立て、手を振るファンに見送られながら長崎駅を去った。

 JR九州長崎支社によると、引退後はイベント列車としての運用や展示の予定はないという。(米田悠一郎)

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