コロナで突然解雇「自己責任なのか」 「公助」の支えは

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斎藤徹 榧場勇太
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 札幌市豊平区の女性(51)は5月末、「雇い止め」で仕事を失った。派遣社員として働いていた市内の食品製造会社からの契約を打ち切られた。「新型コロナウイルス感染拡大による事業の業績悪化」が理由だった。

 1年前からこの会社で働いた。契約は2カ月更新で、給料は手取りで月17万~18万円。加工肉製造の一部を担う仕事にも慣れ、上司から「もっと責任ある立場を任せてみようか」という話も出ていた。

 だが、何の前触れもなく仕事を失った。派遣会社には「『この会社はコロナの影響は受けないので大丈夫』って言ったじゃないですか。守ってくれないんですか」と詰め寄ったが、「悪いけど派遣先の意向には逆らえない」の一点張りだった。そして、「派遣社員は一番弱い立場なんです」とも。返す言葉がなかった。

 コロナ禍で勤務先の業績が悪化し、突然解雇される人が増えています。想像もしない事態に「自己責任なのか」と途方に暮れる人もいます。政府は様々な支援策を打ち出していますが、厳しい現状には不十分との指摘も出ています。

 以前は札幌市内の飲食店で非正規社員として働いていた。コロナ禍の時短営業で店の売り上げは減り、勤務は激減。ほどなくして店は休業した。その間は無給だった。休業手当が出たのは正社員だけだった。

「都合良く使い倒される」

 再び仕事を失った今、毎日ス…

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