二階氏、処分「当たり前」 くら替え意向の林氏を牽制
自民党の二階俊博幹事長は29日の記者会見で、次期衆院選山口3区に自民党参院議員の林芳正元文部科学相がくら替え立候補する意向を固めたことについて、林氏が立候補した場合は党則に基づいて処分を検討する考えを示した。山口3区は二階派幹部の河村建夫元官房長官が現職で、林氏の動きを牽制(けんせい)した形だ。
二階氏は会見で「本人から何も聞いておりませんから、お答えのしようがない」としつつ、衆院選での公認について「現職優先であることは間違いない」と強調。林氏が無所属で立候補した場合の処分について、「党則に書いてある。党員である以上、知っているはずだ」とし、記者団から「処分も辞さないということか」と問われると「当たり前のことじゃありませんか」と述べた。
党則では、最も重い除名や離党勧告、党の役職停止などの処分がある。二階派内では「除名処分だ」(同派幹部)との声が上がるが、会見で二階氏は具体的な内容には触れなかった。
林氏は過去の衆院選でもくら替え立候補を模索したが、こうした「現職優先」の原則があることから断念してきた経緯もある。林氏は今回すでに所属する岸田派の複数の幹部に立候補の意向を伝えており、「公認を得られなくても無所属で出るだろう」(党幹部)との見方が広がっている。
一方、二階氏は会見で、衆院群馬1区で自民党の同区選出現職と二階派議員が公認をめぐって競合していることを問われると、「現職優先」の原則には触れず、「地元の意見を十分慎重に聞いたうえで判断したい」と述べるにとどめた。
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