ツキノワグマ、食欲より性欲? 知られざる実態を初撮影

有料記事

小坪遊
[PR]

 野生のツキノワグマの繁殖行動を初めて撮影することに、東京農工大や東京農業大などのチームが成功した。ビデオカメラ付きの首輪を使い、行動を記録した。発情期に相手と過ごす期間は、食事に割く時間を大きく減らすなど詳しい生態が明らかになった。恋愛に身をやつすのはクマの世界でも同じようだ。

 チームは、2018年5~7月、関東地方で捕獲した成獣、オスメス2頭ずつに首輪を取り付けて行動を記録。カメラは日中、15分おきに10秒間、映像を撮るように設定した。36~45日間の撮影後、首輪は自然に外れるようにし、回収して映像を解析した。

 本来は単独で行動するクマたちは、発情期になると9~22日間、異性のクマと一緒に行動。1日のうち休息に費やす時間が1・5~3倍程度に増えた。一方、エサを食べる時間は6~3割減っていた。複数のメスと交尾したオスもいて、クマが一夫多妻制だと確認できた。

ここから続き

 オス同士が争う場面や、オス…

この記事は有料記事です。残り350文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません