徳島教組「教職員がPCR検査の検体採取」 1人が感染
徳島県教職員組合は14日、阿南市内の中高一貫校で4月末に新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生した際、教職員がPCR検査の検体採取に従事させられたと明らかにした。作業後に1人の感染が判明したという。県教組は教職員に検体採取にあたらせないよう求める請願か陳情を県議会に出す方向で調整しているという。
県教組によると、検体採取はドライブスルー方式で、教職員は車に乗った生徒の名前を確認して唾液(だえき)採取用の容器を手渡し、採取後に回収する作業などに当たった。フェースシールドや手袋の配布はあったが、マスクは各自が持参した不織布マスクだったという。
小原伸二委員長は「十分な説明もないまま危険を伴う作業をさせるのはおかしい。子供の命を守るのは当然だが、教職員の命も守らなければならない」と語った。一方、県教委は「しっかりとした安全対策をするとともに、教職員には十分な説明を行って児童生徒の速やかな教育活動の再開のため、今後とも必要な協力は行う」としている。
作業について、県感染症対策課は生徒本人が唾液を採取し、教職員は容器の回収にとどまり、保健所職員の立ち会いのもと十分な安全対策をとっているなどとして、「容器の受け渡しであって検体採取ではない。作業による感染は考えにくい」としている。
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