衆院山口3区、高まる自民現職同士の対決ムード

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高橋豪 太田原奈都乃
【動画】「代理戦」から直接対決へ 衆院山口3区=太田原奈都乃、高橋豪撮影
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 衆院山口3区をめぐる自民党国会議員の対決ムードが高まっている。くら替えを模索する岸田派林芳正参院議員(60)=山口選挙区=は6日、山口県美祢市に3区内で5カ所目となる事務所を開いた。現職で二階派河村建夫氏(78)も事務所を増やすなど足場づくりを加速。地元首長選の「代理戦」を経て、両者の攻防は直接対決の様相を強めている。

 林氏の後援会は6日、美祢駅前に事務所を開いた。市内にある企業の敷地内から移転し、活動の本格化を周囲にアピール。事務所開きで林氏は、県議会議長や地元市長、公明県幹部らを前に「一歩一歩踏みしめて前進する。下がることは決してない」とくら替えへの意欲をにじませた。

 美祢市では、昨年4月の市長選で林氏が推す新顔が当選。昨年11月の宇部市長選でも林氏の元公設秘書の新顔が当選し、いずれも河村氏と支援者が重なる現職や新顔を破り、地元に影響力を及ぼせる「自陣」を拡大させてきた。

 一方、11回目の当選をめざす河村氏は選挙区内をこまめに回り、「城固め」を急ぐ。5月8日には山陽小野田市で市内2カ所目の事務所を開設。報道陣に「誰が相手になっても自民党の公認候補が勝たなければならない」と語り、党公認を譲らない姿勢を示した。3月の萩市長選では、河村氏の実弟である新顔が、林氏が支援した現職を破り、林氏側の攻勢を退けた。

 通常国会が16日に閉会すれば衆院選への助走期間に入るが、3区の攻防が収束する気配は見えない。

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 3区奪取への退路を断つかの…

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