米ユナイテッド、超音速機を導入へ 飛行時間が半分に?

ニューヨーク=真海喬生
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 米ユナイテッド航空は3日、現在の旅客機の2倍の速度で飛べる超音速旅客機を購入すると発表した。米企業が開発中で、2029年までの商業運航を目指すという。実際に運航されれば、英仏が共同で開発して03年に退役した「コンコルド」以来となる。

 ユナイテッドの発表によると、安全性などの基準を満たせば、米ブーム・スーパーソニックから超音速旅客機「オーバーチュア」15機を購入する。金額は非公表。客席数は65~88席になる見込みという。ブームには、日本航空が17年に1千万ドル(約11億円)を投資。20機分の優先発注権を持つ。

 オーバーチュアは、マッハ1・7(時速約2080キロ)で飛び、移動にかかる時間は現状の半分近くに短縮されるという。例えば、11時間ほどかかる米サンフランシスコから東京が6時間に、米ニューヨークからロンドンは7時間から3時間半に短くなるという。燃料には、廃油や植物などからつくられ二酸化炭素排出量の少ない「持続可能な航空燃料(SAF)」を使う。機体を軽量化することで、燃費が良くなるとしている。

 超音速旅客機では、マッハ2で飛べるコンコルドが1970年代に商業運航を始めた。だが、騒音や燃費の悪さ、料金の高さ、00年のパリでの墜落事故などを理由に03年に引退した。(ニューヨーク=真海喬生)

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