防具や回数制限も 子どもたちのヘディング、日本では?

有料記事

吉田純哉 勝見壮史 岩佐友
[PR]

 ヘディングからサッカー少年少女の脳を、未来を守る――。日本サッカー協会(JFA)が13日、育成年代のヘディングのガイドラインをまとめた。ヘディングの繰り返しによる脳への影響や、頭同士がぶつかることによるけがのリスクを考慮し、推奨する練習方法などを年代別に細かく定めている。イングランドなどで先行する取り組みだが、日本の指導現場でも実践が始まっている。

 小学2年までは風船や新聞ボールなどを使う▽3~4年は空間のボールを手で扱うことを大事にする▽5~6年は4号球での練習を解禁するものの、回数を制限する……。ガイドラインはヘディングを「禁止」するのではなく、より適切な方法での習得を目指すとうたう。

 子どもへの負荷を減らそうと、すでに工夫を始めているところもある。全国に子ども向けのスクールを展開する「クーバー・コーチング」では、15歳までの生徒約2万人がヘッドガードを着用する。衝撃を吸収する素材でできており、米プロリーグで使う選手もいる。ヘディングなどによる頭部の負傷や脳振盪(しんとう)が目立ってきた2005年から導入し、ケガも10分の1に減ったという。

 導入当初から、脳への衝撃の軽減も考慮した。練習でシュートを頭でブロックしたことがあるという小6男子は「ボールが当たっても痛くないし、着けていると安心」と話す。国分寺校の山村克行コーチ(46)は「今ではヘッドガードはなくてはならない」。

 手で投げたボールを頭で返すぐらいの軽いヘディング練習でも、頭部への負担を考慮して通常より軽いボールを使うチームもある。J1横浜F・マリノスの育成組織プライマリー(12歳以下)はその一つ。回数も週に1度、20回ほどに絞っている。

 強豪チームはガイドラインを…

この記事は有料記事です。残り717文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません