「おちょやん」最終回 矢部太郎さんイラストで振り返り

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土井恵里奈
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 14日に最終回を迎える「おちょやん」。物語を毎日見守ってきた芸人矢部太郎さんのイラストとともに、勝手に名場面を選んでみました(矢部さんのイラスト、コメントはNHKアーカイブスポータルから)。

やべ・たろう 1977年、東京都生まれ。吉本興業所属のお笑い芸人。漫画「大家さんと僕」で2018年、第22回手塚治虫文化賞短編賞を受賞。第25回手塚治虫文化賞の社外選考委員。6月には新作「ぼくのお父さん」が発売される。

鮮やかな言い返し(第1回)

 最近の朝ドラではめずらしいほど過酷だった千代の子供時代。貧しくて学校に通えず、読み書きはできない。髪にはシラミ。それでもたくましい。嫌なことがあっても、河内弁ではね返す。このパワフルさに救われた。

ふんどしで思い出す(第6回)

 随所にちりばめられた笑いが、ドラマのスパイスになっていた。矢部さんのイラストは、道頓堀に奉公に来た千代が、芝居茶屋の旦さんのふんどしを干しながら故郷の父を思い出す場面。「お父ちゃんのふんどしもよう洗うたな」としんみり涙を誘うかと思いきや、「あのアホンダラァ!」と怒りにまかせてふんどしをボカスカ。揚げ句の果てに「おりゃっ」と投げ捨てる。ふんどしは屋根伝いに転がり、軒先にいた客の顔面へ。いつも物語を引き締めてきたのは、こんな小さなユーモアだった。

足元に見る格差(第7回)

 「うちとあんたとは住む世界…

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