病室にWiFi「今やライフライン」 笠井アナら訴え

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上野創
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 病院に入院中の患者らが無線LAN(WiFi)を使えるようにしてほしいと、がんを経験したフリーアナウンサーの笠井信輔さんや神経難病の患者らで作る団体が23日、厚生労働省に申し入れをし、記者会見で訴えた。政府の補正予算で通信関連設備への補助がついたことを強調し、「コロナの時代、WiFiは今や娯楽用でなくライフライン。未整備の病院はぜひ活用してほしい」と語った。

 申し入れをしたのは有志で作る民間団体「#病室WiFi協議会」。昨年、悪性リンパ腫で長期入院した笠井アナのほか、全国骨髄バンク推進連絡協議会の顧問の大谷貴子さん、筋ジストロフィー患者らが、患者の入院環境を向上させようと作った。

 記者会見では笠井アナが「自分のスマホでデータ通信をし、毎月1万円近く追加料金がかかった」「コロナで3カ月、見舞いが来なかったが、複数の友人がオンラインで見舞いの会を開いてくれて非常に力づけられた」と体験を語った。

 また、小児病棟でのオンライン授業やお気に入りの動画の視聴、亡くなる前の患者と家族の面会などでWiFi環境が不可欠とになっている現状を説明。長期入院することが多い筋ジストロフィー患者にとっても、非常に重要で「WiFiは患者の娯楽のためでは、という指摘はもう古くなっている」と話した。

 業者や省庁などでつくる電波環境協議会の調査によると、日本の病院でのWiFIの整備は8割。ただ業務用などが中心で患者が使えるのはこのうちの2割台にとどまるという。

 会見では、昨年度の第3次補…

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