沖縄最高の聖地、香炉が盗難か 世界遺産の「斎場御嶽」

寺本大蔵
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 沖縄最高の聖地とされ、世界遺産の「斎場御嶽(せーふぁうたき)」(沖縄県南城市)内にある香炉1基がなくなり、別の石材に取り換えられていたことが市教育委員会への取材でわかった。市教委は6日、盗難の可能性が高いとして県警に被害届を出した。

 市教委によると、案内ガイドが3月26日夕の一般入場終了後に点検していたところ異変に気づいた。市教委が確認したところ、拝所の一つ「三庫理(さんぐーい)」内にある15基の香炉のうち1基(縦横各約20センチ、奥行き約10センチ)が置かれていた場所に、別の石材二つが同じ大きさとなるように組み合わせて置かれていた。

 斎場御嶽は「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の一つとして、2000年に世界文化遺産に登録。香炉は、琉球王国時代の最高神女の就任儀式のたびに1基ずつ拝所に置かれ、1875年までに今の形になったと伝えられている。(寺本大蔵)

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