「英国海外市民旅券」 香港政府が受け入れ拒否を要請
香港政府がワーキングホリデーの協定を結んでいる日本など14カ国に対し、香港の中国返還前に生まれた香港人に英政府が発行してきた「英国海外市民(BNO)旅券」について、受け入れを拒否するよう求めていたことが26日明らかになった。香港国家安全維持法(国安法)の施行を受け、英国政府が香港人の移民受け入れ拡大を決めたことへの対抗措置とみられる。
香港政府が申し入れたのは日本や豪州、ドイツ、カナダ、韓国など。ワーホリは若者が交流したり海外経験を積んだりするため休暇滞在中に就労を認める制度。香港にはBNO旅券を持つ人と有資格者が計約300万人いるとされるが、ワーホリ申請には香港の旅券のみを受け入れるよう求めた。
香港の旧宗主国である英国政府は昨年、国安法の施行により香港の高度な自治を保障する「一国二制度」が侵されたとして、BNO資格者らに英国の市民権取得に道を開く受け入れ拡大策を決定。中国政府は今年1月、「中国の主権侵害だ」と反発し、BNO旅券を身分証や旅券として認めない決定をした。すでに香港から出国する際はBNO旅券が使えなくなっているが、諸外国にもBNO旅券の受け入れを拒否するよう求めた形だ。
ロイター通信によると、英外務省は、英国の発行した旅券を他国に認めないよう求める権限は香港政府にないと批判。米国やイタリア、韓国などは要請には応じず、引き続きBNO旅券を受け入れている。香港の日本総領事館も「これまでBNO旅券を有効な旅券としており、その扱いに変更はない」としている。
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