リニア座長はJR東海の「御用学者」 川勝知事が批判
宮川純一 矢吹孝文
リニア中央新幹線の静岡県内区間をめぐる国土交通省の有識者会議について、川勝平太知事は23日、「とりあえず1合目まで来たかというところ」と厳しい見方を示した。会議の福岡捷二座長については、JR東海の主張を追認する「御用学者」と批判し、交代を求めた。
この日の定例会見では、前日にあった第10回有識者会議の内容に質問が集中した。JR東海は、工事で山梨県側に流出する水の全量を戻すよう求める県に、10~20年かかる見通しを示した。これに対し、川勝知事は「非現実的。20年間戻らなかったら、経済は破綻(はたん)する」と批判した。
会議運営については「押し切ろうという姿勢が見える」と不信感をあらわにした。福岡座長についても「JR東海の言い分を抜き出し、安全であるかのようなコメントをしている。御用学者のようだ」と批判し、交代を求めた。
工事についての議論も「水量も水質も残土も生物も大丈夫ということだが、全部だめ」と切り捨てた。
一方で、有識者会議が中間報…