文科次官、補助金受給の学校法人と元副大臣の会食に同席

鎌田悠 神谷裕司
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 萩生田光一文部科学相は23日の閣議後会見で、藤原誠事務次官が、文科省から補助金を受けている学校法人の理事長と亀岡偉民・元文科副大臣(現復興副大臣)の会食に同席していたことを明らかにした。国家公務員倫理規程は利害関係者からの接待を禁じており、文科省は「事実関係を確認する」としている。

 萩生田氏によると、藤原氏官房長だった数年前の夜、亀岡氏に呼ばれ、東京・赤坂での会合に途中から参加。出席者と名刺交換をしたところ、相手が宮崎県で私立高校を運営する学校法人豊栄学園の清水豊理事長だった。亀岡氏は費用について「自分が招待しているから自分が払う」と言ったといい、藤原氏は亀岡氏側が負担したとの認識だという。

 萩生田氏は、学園側が利害関係者に該当するかについては「ケース・バイ・ケース」とし、「行政の公平さに疑念を抱かれないようにするのは当然であり、引き続き国家公務員倫理法の趣旨の徹底を行っていく」と述べた。

 亀岡氏は自民党衆院議員で2019年9月から20年9月まで文科副大臣を務めた。取材に対し事務所を通じ、「(文科副大臣)在任中は割り勘で支払っており、国民の疑惑を招くような行為をしておらず、大臣規範などに違背することはしておりません」とファクスで回答した。

 豊栄学園の担当者は22日、取材に「学園側と亀岡氏側がお互い費用負担をしながら、おごったり、おごられたりしている」と説明。「接待ではなくあくまで会食だ」と話した。

 共産党の機関紙「しんぶん赤旗」が22日、亀岡氏が豊栄学園の清水理事長らと、文科副大臣在任中も含めて複数回、会食していたと報道。藤原氏も数回、同席したなどとしていた。(鎌田悠、神谷裕司)

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