難病「ME/CFS」理解を 青森の支援組織がセミナー

渡部耕平
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 激しい疲れや筋力の衰えが何日も続き、日常生活が困難になる原因不明の難病「筋痛性脳脊髄(せきずい)炎(ME)/慢性疲労症候群(CFS)」。病状の理解と患者への支援を広めるためのセミナーが24日、オンラインで開かれる。主催は、青森市に事務局を置くボランティア団体「CFS支援ネットワーク」。患者の石川真紀さん(49)が会長を務めている。

 青森市出身の石川さんが発症したのは2009年、37歳のとき。東京で会社に勤めていたが、高熱が続いて疲れも回復せず、歩くことも困難になった。ほぼ寝たきりになり、その年の11月に退職し、青森の実家に戻った。

 翌年、大阪市専門医を受診してCFSと診断された。以来、大阪の病院への通院を10年以上続けている。当時を「怠けていると思われ、周囲の理解も得にくいため、心が傷つき、無力感や孤立感に悩まされた」と振り返る。

 石川さんは14年、病気の理解と患者への支援を促すため、医療や福祉の専門家らとともにCFS支援ネットワークを設立した。同会によると、ME/CFSの患者は全国に10万~30万人いると推定され、そのうち4分の1が社会的支援を必要としているが、国指定の難病になっていないため、比較的認知度が低いという。

 今回のセミナーでは、病気の基礎となる情報について、大学の医学部教授ら4人が講義するほか、行政の取り組むべき支援について、元青森市健康福祉部長の赤垣敏子さんが話す。

 石川さんは「行政や教育を含め、幅広い分野の人たちに関心を持ってほしい」と参加を呼びかけている。

 セミナーは24日午後6時半~8時半。参加無料。定員450人。申し込みは22日まで。専用サイト(https://bit.ly/3bpNMwU別ウインドウで開きます)から申し込む。問い合わせはメールで、CFS支援ネットワーク(cfs-sprt.net@outlook.jpメールする)へ。(渡部耕平)

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