昼の会議でなく飲み会で決定 僕が参加をやめて得たもの
政治家の会食をめぐる問題が、コロナ下で噴出している。「差しつ、差されつ」で生まれるのは忌憚(きたん)なき意見交換なのか、それとも癒着なのか。「政治は夜動く」は変わっていくのか。
漁師・高森優さん「周囲は冷たい態度も、村の外に仲間」
20年ほど前に、東京から地元の青森に帰って漁師になりました。「都会には魚を高く買ってもらえる場所がたくさんある」という確信があり、直接販売すれば、漁業は今より稼げる仕事になるはず、と思ったのです。「限界集落」といわれる故郷を、希望が持てる場所にしたかった。
でも、実際は簡単ではありませんでした。流通ルートなどは細かく決められていて、新しい方法は歓迎されない。直販を提案したら、「波風を立てるな」「目立つことはするな」という空気。「うまくやっていかないと、ここでは暮らせない」と感じました。
飲み会は、そんな「村社会」の象徴的な存在でした。まずは地元になじもうと、誘われたら参加しました。「あの人に飲みに誘われた」と会話のなかで力を誇示したり、誘われない人を「あっち側の人」扱いしたりするのは日常です。昼間の会議で決めなかったことを、飲み会で決めることもしょっちゅうでした。
記事後半では、元衆院議員の井戸まさえさんが永田町飲み会の実情とゆがみについて語ります。
「忌憚(きたん)のない意見…
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