ローマ教皇、シーア派最高権威と対面 地域和平うながす

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ローマ=河原田慎一 ドバイ=伊藤喜之
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 ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(84)が5日、歴代教皇で初めてイラクを訪問した。イスラム世界との関係構築を進める教皇は、6日に中部ナジャフでイラクのシーア派最高権威、シスターニ師(90)と対面した。

 イラクではシーア派住民が多数を占めている。シスターニ師はイスラム教スンニ派が支配層を占めたフセイン政権の崩壊後、シーア派の復権を進めた。過激派組織「イスラム国」(IS)との戦いでは「武器を持って戦え」との宗教見解(ファトワ)を出し、親イラン系の武装組織「人民動員隊(PMF)」の台頭につながった。イスラム法学者の最高地位にあり、政治介入はしないとの姿勢を貫いているが、実際にはイラク政局に強い影響力を保っている。

 シスターニ師側によると、同師は紛争や難民、パレスチナ問題などに言及。宗教指導者の役割と共に「大国が戦争や自己利益の拡大をはからず、理性と知恵を優先すること」の必要性を訴えたという。

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