町発注工事の予定価格漏らした疑い 会津美里町長ら逮捕

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上田真仁 飯島啓史
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 福島県会津美里町が発注した工事の入札をめぐり、事前に予定価格を漏らしたなどとして福島県警は25日、会津美里町長の渡部英敏容疑者(80)=同町柳台甲=を官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害、同町の建設会社社長の斉藤正直容疑者(64)=同町勝原=を公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕し、発表した。県警は認否を明らかにしていない。

 県警によると、渡部容疑者は昨年10月にあった町発注の「高田地域町営住宅解体除却工事」の入札で、事前に予定価格(704万4400円)や最低制限価格(633万9300円)を斉藤容疑者に教え、入札を妨害した疑いがある。斉藤容疑者はそれぞれの価格を知り、最低制限価格と2200円差の634万1500円で落札した疑いがある。

 町総務課によると、工事の内容は老朽化した同町外川原の木造平屋建て一戸建て3棟と、同町下堀の簡易耐火2階建て住宅(5戸)1棟を解体するというもの。入札は昨年10月29日に行われ、7社が参加し、斉藤容疑者が社長を務める「斎藤工務所」が落札した。工期は昨年11月2日~今年2月末で、解体はすでに終了し、来月にも引き渡しが予定されていたという。

 町などによると、同社は他にも複数の町発注の工事の入札に参加していることから、県警は両容疑者の関係や金銭の授受、他の入札での不正の有無などについて調べている。

 町によると、渡部英敏容疑者は20年以上にわたり町長を務め、県内では最年長の首長として知られる。

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 会津高校を卒業後、東京経済…

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