やっぱゴールがすきやねん… J1関西勢 反攻へ提言

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ガンバ大阪担当・金子智彦 セレッソ大阪担当・高岡佐也子 ヴィッセル神戸担当・小俣勇貴
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 サッカーは点を取ってなんぼ! 守りがどれほど鉄壁であれ、ネットを揺らす喜びにはかなわない。なのに、昨季の明治安田生命J1における関西勢のていたらくたるやーー。26日に開幕する今季は、独走優勝を許した川崎フロンターレの破壊力を超えられるか? 担当記者の「いてまえ」論を披露します。

 歴代最多、勝ち点83を積み上げて優勝した川崎フロンターレの総得点は88。14位と低迷したヴィッセル神戸は攻撃力が持ち味ながら50、2位ガンバ大阪と4位セレッソ大阪にいたっては46にとどまった。この差を埋め、上回るすべはあるのか。

 興味深いデータがある。シュートに至った攻撃で、ボールに触れた割合を示す「シュート関与率」。この攻撃面での貢献度を測る物差しを眺めると、全員攻撃が機能した証しでもあるが、上位10人にランクインした川崎フロンターレの選手は0人だった。

 一方、関西勢は明確。セットプレーのキッカーは関与率が上がる傾向があるとはいえ、ガンバ大阪のFW宇佐美貴史の75・2%が1位。2位のヴィッセル神戸のMFアンドレス・イニエスタも72%で突出し、セレッソ大阪のMF清武弘嗣も58%で8位に入った。この「強み」を前面に押し出すのが最善策だろう。

 宇佐美の魅力はキープ力とドリブル突破。ただ、ガンバ大阪の46得点に、ドリブルが関わったのはわずか4回(18チーム中14位タイ、表参照)。「前線に張っているだけでは、チーム自体のチャンスの数も減って、ボールもスムーズに動かないことがほとんどだった」と宇佐美。シュート関与率の高いエースが下がってパスを受け、敵陣で仕掛ける機会が減れば、チームの攻撃力が半減するのも当然だ。

 FC東京などで監督経験があるJリーグの原博実・副理事長も「宇佐美の使い方が一つの鍵。どう組み合わせるか」と指摘する。相棒のパトリックに加え、サンフレッチェ広島で15得点のレアンドロペレイラらも加入。重量級の助っ人FWがどっしり構えることで、宇佐美の負担は軽くなる。

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 ならば、今季取り組む新布陣…

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