一足早く春感じて 由志園で河津桜咲く
浪間新太
【島根】松江市八束町の大根島にある日本庭園・由志園で、一足早く春の訪れを感じてもらおうと、人工的に咲かせた河津桜が展示されている。淡いピンクの花が来場者を楽しませている。2月末まで見ることができる。
同園によると、大根島の河津桜は通常、2月末~3月上旬にかけて咲く。同園では水に差した枝を敷地内のビニールハウスで1月初旬から約1カ月温めることで、2月初旬に開花させたという。約20本の河津桜の枝が、同園内の室内庭園に展示されている。
20日に浜田市から夫婦で訪れた畑岡律香さん(53)は「人工的に咲かせるなんてすごい。とてもきれいで春が来るんだなと感じます」と笑顔を見せた。由志園営業企画部の大谷俊樹さん(34)は「コロナ禍の中、桜を見て少しでもリラックスし、華やいだ気持ちになってほしい」と話す。
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広島地方気象台は20日、中国地方で春一番が吹いたと発表した。昨年(3月19日)より27日早く、午後4時現在の最大瞬間風速は松江市で21・9メートル、隠岐の島町の西郷岬で24・7メートルを観測。県内各地で気温が上がり、益田市で19・4度、出雲市で17・1度など3月下旬~4月中旬並みの暖かさとなった。