「あの、川淵さんと話していません」 菅首相、口を濁す

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 東京五輪パラリンピック大会組織委員会の混迷が深まった12日夜、菅義偉首相は官邸で記者団の取材に応じた。森喜朗会長に後任を要請された元日本サッカー協会長の川淵三郎氏は前日、「もっと若い人、女性はいないか」と述べたとする首相の発言を記者団に紹介した。だが、事実関係をただされた首相は口を濁した。

 森会長は12日夕に辞任を表明。これに先立ち、川淵氏も会長就任を辞退する考えを示した。

 首相は同日夜、官邸で記者団に「若い人」「女性」と川淵氏に伝えたかを問われ、「国民から歓迎されるなか、ルール、透明性に基づいて決定をするべきだと考えている」と応じた。正面からの説明を避ける首相に記者団が「具体的にお答えいただきたい」と求めると、首相は「あの、川淵さんと話していません」と返した。

 首相はさらに、森氏に「若い人」「女性」などと伝えたかを問われ、「国民から信頼され、歓迎される組織、(会長の)決め方が大事である、こういうことはしっかり申し上げている」と説明。「森氏に伝えたか」と念押しされると、「いいえ、今、申し上げたことは伝えています」と述べた。かみ合わないやりとりに記者団が「伝えています?」と重ねて問うと、首相は「はい」と答えた。

    ◇

 組織委の問題に関する首相と記者団のやり取りは次の通り。

 ――東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が辞任を表明しました。森氏が会長就任を要請した元日本サッカー協会長の川淵三郎氏は辞退しました。一連の騒動について政府の対応は適切だったと考えますか。

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 「森会長、ご自身の中で熟慮…

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