緊急事態宣言の延長を報告した2日午後の参院議院運営委員会。菅義偉首相は「1カ月(で宣言を解除)できなかった責任は全て私が背負う」と語った。次の1カ月、国民に生活の制約を強いることに自らの覚悟を示した。
新型コロナ対応で2回目の緊急事態宣言を出した1月7日、首相は記者会見で「1カ月後に必ず事態を改善させる」と述べていた。だが、結果としてその「約束」は道半ばに終わった。
2月2日夜の会見では、東京都の状況をパネルで示し、1日あたりの新規感染者数が減少傾向となったことを説明。「はっきりとした効果がみられ始めている」と強調した。ただ、都の新規感染者数が、解除の目安の一つとする「1日500人」を下回ったのは宣言後、1日だけ。病床使用率など医療提供体制の指標は依然厳しいままだ。
政権のコロナ対応に対する国民の視線は厳しい。
感染状況が急速に悪化した昨秋以降、政府は飲食時の感染に警鐘を鳴らし、飲食店に営業時間の短縮などの協力を求めた。だが、首相自らの「ステーキ会食」が批判を浴び、直近では自民、公明両党の衆院議員4人が深夜に東京・銀座のクラブを訪れていたことも発覚。自民党の閣僚経験者は「イメージが最悪だ」と嘆く。首相も会見で「素直におわび申し上げる」と陳謝せざるをえなかった。
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