探し歩いてマスク届けた…途上国の障害児守る日本の団体

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バンコク=乗京真知
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 新型コロナウイルスの感染者が54万人を超えたパキスタンで、失業や食糧難にあえぐ障害児の家庭を探し出し、救援物資を届けている日本のNGOがある。「難民を助ける会(AAR Japan)」(東京都品川区)。支援で救われた家族の中には、さらに苦しんでいる家族を助けようと、支援活動を手伝っている人もいる。

 パキスタンの中でも、特に医療体制が脆弱(ぜいじゃく)な北西部カイバル・パクトゥンクワ州のハリプール。保守的な一帯では、障害児の存在を隠し、出生を届けない家庭もある。

 こうした家庭に公的援助が届かないことを危惧したAARの支援班は昨春以降、障害児がいる家庭を探し歩いた。1戸あたり品薄のマスク7枚や消毒液、高騰する小麦粉約20キロや米5キロなどを用意し、今年1月末までに延べ約430世帯に配給。今後はオムツや松葉杖も配り、寝具の修繕などを手伝う計画だ。

 活動には障害児を育てる母や姉、保護者会メンバーら約10人が協力する。足の不自由な娘(12)を持つ母シャヒーン・アーシフさん(43)も、その一人だ。出稼ぎ中の夫の送金がコロナ禍で一時途絶え、持病を抱える叔母ら一家17人の生活が行き詰まっていたが、配給に救われた。

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 アーシフさんは現在、AAR…

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