日本への移送差し止め認めず ゴーン被告逃亡支援の親子

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ニューヨーク=藤原学思

 日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告(66)が中東レバノンに逃亡した事件をめぐり、米ボストンの連邦地裁は28日、逃亡を助けたとして拘束された米国籍の親子が日本に移送しないよう求めた申し立てを棄却した。弁護側は即日、連邦控訴裁に上訴しており、最終的な移送決定まではまだ時間がかかる見込みだ。

 親子は米軍の特殊部隊「グリーンベレー」元隊員マイケル・テイラー容疑者(60)と息子のピーター容疑者(27)。東京地検特捜部は犯人隠避と出入国管理法違反幇助(ほうじょ)の疑いで逮捕状を取っており、米当局が昨年5月、日本政府の求めに応じて身柄を拘束した。

 連邦地裁は昨年9月、親子の日本への引き渡しを認める決定を下し、翌10月には国務省も引き渡しを最終承認した。だが、移送予定日の直前、弁護側が連邦地裁に対し、人身保護令状を発付して移送をやめるよう申し立てていた。

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 弁護側の主な主張は「日本の…

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この記事を書いた人
藤原学思
ロンドン支局長
専門・関心分野
ウクライナ情勢、英国政治、偽情報、陰謀論