ロシアのドーピング問題「灰色決着」 現場で抱いた思い

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ロンドン=遠田寛生
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 ロシア反ドーピング機関(RUSADA)は25日、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックなど2022年12月までの主要な国際大会からロシア選手団を除外したスポーツ仲裁裁判所(CAS)の裁定を受け入れると発表した。事実上、ロシア選手団として東京大会に出場しないことが確定した。除外された大会では国旗や国歌の使用は禁止。処分を受けている選手以外、個人資格で出場できる。

 ロシア側はCASが認定したデータ改ざんや削除などの組織的な不正は否定しつつ、世界反ドーピング機関(WADA)が求めた処分が半分の2年に短縮されたことなどを評価。手続き上の不備などが疑われる場合、ロシア側はスイス連邦裁判所に訴えることもできたが、「一部の違反選手の責任を無実の選手に負わせてはいけない」などとして一連の問題を終結させることに決めた。

 ロシアの組織的なドーピング問題は発覚から6年を経てようやく決着した。かかった年月の割に実入りは少なかった印象が残る。

 最初の問題が明るみに出たのは2014年12月。ドイツ公共放送ARDの番組にロシアの陸上選手、ユリア・ステパノワが隠れて録音した音声や映像を提供した。命がけの内部告発だった。

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