「新冷戦は世界を分裂へ向かわせる」 習氏、米国を牽制

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北京=冨名腰隆
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 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は25日、世界経済フォーラム(WEF)が開いたオンライン会合「ダボス・アジェンダ」で演説し、「『新冷戦』によって他者を排斥、威嚇し、制裁を行うことは世界を分裂や対抗に向かわせるだけだ」と強調。「分裂した世界では人類共通の課題に立ち向かえない」として、発足間もない米国のバイデン政権を牽制(けんせい)した。

 20日のバイデン政権発足後、習氏が国際社会に向けて発言するのは初めて。「国際社会は合意に基づいて統治すべきで、1カ国や数カ国が命令を下すものであってはならない」と述べ、米国が主導する世界秩序への疑問も呈した。

 中国の人権問題や軍備増強に対する米国の圧力を意識して「差異を尊重し、他国の内政に干渉せず対話を通じて相違を解決する必要がある」とも発言。「対立や対抗の道を歩めば、冷戦であれ貿易戦争であれ科学技術戦争であれ、最終的には各国の利益を損う」と訴えた。

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