成功するユーチューバーはここが違う UUUM鎌田社長

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聞き手 編集委員・堀篭俊材
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新年 私の志事(しごと)

 コロナ禍により自宅で過ごす時間が増えて、ネットをみる機会が多くなりました。動画共有サービス「YouTube(ユーチューブ)」で人気のユーチューバーは、子どもたちの憧れの職業です。「個人がメディアになった」といわれる時代になり、情報があふれています。HIKAKIN(ヒカキン)さんをはじめ多くのユーチューバーをマネジメントする会社「UUUM(ウーム)」の鎌田和樹社長(37)に、ネットのいまと将来について聞きました。

 ――コロナ禍はユーチューバーにどのような影響がありましたか。

 「ユーチューバーたちは『個人はメディアだ』と考えているので、メディアとしての責務があります。コロナ禍の中で家の中にいると、だれもが何かしら不安をかかえる。再生回数がとれるコンテンツをあげればいいのではなくて、少しでも笑顔になれるようなコンテンツを発信しようと取り組んでいます」

 ――マイナス面もあったのでは。

 「リアルなイベントを開催することが難しくなったので、お客さんとのリアルな接点をもつ場所が減った。ただ、それよりも、世間の関心をより集めることができたという方が大きい。2020年はユーチューブというプラットフォーム自体が、市民性を得たポジションにまで進むことができた年だったと思います」

 ――コロナに関しても様々な情報が飛び交います。

 「テレビをみていると、情報番組ごとに言っていることが方向性は同じでも違っている部分が多い。これだけ情報があふれていると、大事なのは情報をとらえる側がしっかり考えることです。家でいろいろなものをみることによって、この1年はネット上でコンテンツを見る側のリテラシーはかなり上がったと思います。もうひとつ大切なのは、しっかりとした立場にいる人が共感をもてるような情報発信をしていくことです」

 かまだ・かずき 1983年東京都生まれ。2003年に携帯電話販売の光通信に入社。独立して13年にUUUMの前身の会社を設立し、17年に東証マザーズに株式を上場した。現在はHIKAKINさんやはじめしゃちょーさんら400人以上のユーチューバーたちが所属する。従業員は約520人。コロナ禍によるイベント中止などで業績に影響が出た。20年5月期決算は売上高は前年比14%増の約224億円だったが、純利益は同60%少ない約3億5800万円。社名は前身の会社から名前を変えるとき、社内で「うーん」と考えていたら「うーむっていいね」となり決まった。

 ――ウームに所属する人気ユーチューバーのヒカキンさんが、小池百合子東京都知事と昨年4月に対談した動画がよく再生されました。

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 「ユーチューバーやインフル…

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