コロナの苦難、忘れたくない パオロ・ジョルダーノさん
聞き手・ローマ=河原田慎一
「すべてが終わった時に、僕たちは以前とまったく同じ世界を再現したいのだろうか」。新型コロナウイルスの感染が爆発的に広がったイタリアから、そう問いかけた作家がいる。科学者でもあるパオロ・ジョルダーノ氏(38)だ。同氏の「コロナの時代の僕ら」(早川書房)は世界30カ国以上で出版され、大きな反響を呼んだ。コロナ禍のいま私たちは何を考えるべきなのか、同氏に聞いた。
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新型コロナのワクチンが行き渡れば、みんなマスクを外して、これまでの全てを忘れてしまうかもしれません。それは、亡くなった人や今なお苦しむ人に対して、とても失礼な態度だと思います。
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私はこの1カ月半、父が長く…
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