今年の出生数、85万人割れ見通し コロナで少子化加速

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浜田知宏
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 日本の少子化に歯止めがかからない。今年の出生数は昨年を約1万7千人下回り、85万人を割り込む見通しだ。統計を始めた1899年以降で最少となる。新型コロナウイルスへの感染が拡大する中、妊娠の届け出件数は前年を下回って推移しており、来年の出生数は80万人を割り込むとの見方も出ている。

 今年1~10月の出生数(速報値)は、前年同時期を約1万7千人(2・3%)下回って推移している。厚生労働省は10月までの出生数のほか、死亡、婚姻、離婚の届け出数などをもとに、年末にその年の人口や出生数などの推計を公表している。今年は「新型コロナの影響で不確定要素が多い」として公表を見送ったが、出生数について例年の計算式に基づいて推計すると、今年は前年比2%減の84万8千人程度になる。初めて90万人を下回って「ショック」と言われた昨年の86万5239人からもう一段、落ち込む公算が大きい。

 国内の出生数は、第2次ベビーブームの70年代前半以降は減少傾向が続き、16年に戦後初めて100万人を割り込んだ。国立社会保障・人口問題研究所が17年に出した人口予測では、出生数の90万人割れは20年、84万人台になるのは23年と見込んでおり、想定を超える速度で少子化が進む。

 出生数が落ち込む要因の一つ…

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