現美新幹線がラストラン 「世界最速の芸術鑑賞」と惜別

高橋俊成
【動画】観光列車「現美新幹線」が定期運行最終日を迎えた=高橋俊成撮影
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 「世界最速の芸術鑑賞」をキャッチコピーとし、2016年からJR東日本が運行してきた観光列車「現美新幹線」が19日、定期運行最終日を迎えた。写真家の蜷川実花さんによる長岡花火をあしらった独創的なデザインと、6両編成の車両ごとに異なるアート作品が目を引く唯一無二の新幹線が見納めとなった。

 19日午前9時10分ごろ、現美新幹線で運転される、とき451号が新潟駅新潟市中央区)に到着した。ホームでは、到着前からカメラを構えるファンもおり、先頭車両は記念撮影をする乗客らでにぎわった。JRの職員も記念の横断幕を持って出迎えた。

 越後湯沢駅(新潟県湯沢町)から乗ってきた田中進一さん(54)は、「普通の新幹線と違い、時間があっと言う間に過ぎてしまう」と話した。特に、アート作品の一つとして車内に設置された巨大な鏡面に映る弥彦山の姿がお気に入りという。「本当にわくわくする車両でした」と別れを惜しんだ。

 JR東日本新潟支社によると、現美新幹線はもともと秋田新幹線で使われていたE3系を改造し、土日休日を中心に越後湯沢―新潟間を往復してきた。今後、車両の耐用年数を考慮して廃車にする予定。後継の車両は計画されていない。(高橋俊成)

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