「勝負」と言われても 3週間、広がらなかった危機感

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松浦祐子 月舘彩子 阿部彰芳 編集委員・辻外記子 坂本純也 野平悠一
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 新型コロナウイルスの感染拡大の沈静化をめざした「勝負の3週間」が終わった。この間、政府、自治体、専門家の足並みは乱れ、感染は地方に広がり、医療現場の逼迫(ひっぱく)度は増した。人が活発に動き、医療態勢も手薄になる年末年始が差し迫っている。政府の分科会はさらに強力な対策を求めていく構えだ。

 「この状況を脱しないと、新型コロナウイルスの診療と通常医療との両立が困難になることが懸念される」。16日に開かれた厚生労働省の専門家組織の会合後、座長の脇田隆字(たかじ)・国立感染症研究所長はこう語った。新規感染者で60歳以上の割合が上昇し、今後も重症者や死亡者のさらなる増加が懸念されると危機感を訴えた。

 「11月中旬以降、新型コロナの入院患者がなかなか減らず、退院してもすぐに次の人が入るようになってきた。重症者も長く入院するようになっている」。昭和大学病院東京都品川区)の相良(さがら)博典(ひろのり)院長はこう話す。

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 5床ある重症病床には4人が…

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