韓国検事総長に停職2カ月 政権と対立、今後法廷闘争か

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ソウル=鈴木拓也
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 韓国法務省の検察懲戒委員会は15日、秋美愛(チュミエ)法相が「政治的中立性が損なわれた」といった理由で求めた尹錫悦(ユンソクヨル)検事総長の懲戒請求を審査し、16日未明に尹氏を停職2カ月とする懲戒処分を議決した。検察改革を公約とする文在寅(ムンジェイン)政権が、政権与党の実力者を次々に立件してきた検察トップに行政処分を下す異例の展開となった。

 今後、懲戒委の結論に基づき、文大統領が尹氏を処分する。秋氏は、収賄罪などで在宅起訴された曺国(チョグク)前法相の裁判をめぐり、尹氏の主導で最高検が担当裁判官の政治的思想などを不正に調査したと指摘。さらに、尹氏が世論調査で次期大統領の有力候補に浮上し、政治的中立性が損なわれたなどとして懲戒請求していた。

 15日の懲戒委は、尹氏が懲戒に相当する不正行為をしたのかどうかを審査。尹氏は、懲戒委のメンバーが秋氏の意向で選任されており、「公正性を欠いている」との理由で欠席した。秋氏と尹氏の双方が証人申請した検事らが証言し、懲戒委が懲戒請求の理由をおおむね認め、処分内容を決めたのは16日未明になった。尹氏側は「不法で不当な措置であり、検察の独立性が深刻に毀損(きそん)された」と批判。今後、決定の無効を求めて法廷闘争を続ける意向だ。

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