男役18年の花道を、楽聖ベートーベン役で飾る。麗しの美声で宝塚歌劇団を引っ張ってきた雪組トップスター望海風斗(のぞみふうと)の退団公演が、2021年の元日から始まる。初日まで1カ月を切ったいま、駆け巡る思いとは。
取材の中で「挑戦」という言葉を何度も口にした。「舞台は私たちの戦場であり、輝く場所。今までで一番輝ける姿をお見せできるよう走り続けたい」。とにかく前向き。寂しい表情は見せず、いつも通りまっすぐ前を見据える。
ベートーベンは「新たな挑戦の扉」
予定では、今年10月に宝塚に別れを告げるはずだった。それが新型コロナの影響で半年延びて、来年4月11日がラストデーに。「退団する日まで、応援してくださる方への感謝の気持ちを大切に舞台に立ちたい。それが今できる一番の恩返しかな」。公演中止期間に阻まれて、いっそう舞台に立てる喜びを実感するようになった。
退団公演の芝居の台本を初めて読んだとき、言葉を失ったといいます。その理由とは? 後半では、宝塚人生で大切にしてきた信念を語ります。
横浜市生まれ。小さい頃は「…
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