スローライフな埼玉奥地の町 新風の鍵はコロナとホンダ

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大鹿靖明 稲垣千駿
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 池袋から東武東上線で1時間少々。うとうとしたら、もう着いた。埼玉県小川町は都会からすぐなのに里山に囲まれた畑が広がり、古い家々もそこかしこに残る。ひなびた風情が好まれ、コロナ禍を転機に移り住む人が増えている。隣の寄居町の工場を拡充中のホンダがお金を出して両町境に新駅もできた。いまコロナとホンダで埼玉奥地が熱いのだ。

 9年前に廃校になった小川小学校下里分校がカフェによみがえった。地元の野菜をふんだんに使う定食がおいしい。店主の有賀香織さん(45)は6月、6歳の娘と東京・広尾から越してきた。

 それまでの20年間、華やかなファッション界やCMの撮影現場におしゃれなケータリング料理を提供してきた。それがコロナで予約が消え、見通しも立たない。ならばいっそ、と思い立った。収入は半減だが、家賃は3分の1、食材は近所の農家が分けてくれる。「生きていけるか不安でしたが、経費がかからず、意外にお金を使いません」と有賀さん。ここの生活がすっかり気に入った。

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