タイ国王、イメージ回復にアピール 王室改革のデモ受け
バンコク=貝瀬秋彦
王室改革を求める異例のデモが続くタイで、ワチラロンコン国王が各地を行脚して国民とふれ合う機会を格段に増やすなど、イメージ回復のためとみられる動きを強めている。5日には、国民の尊敬を集めた父親の故プミポン前国王の誕生日の行事に出席し、王室の存在感をアピールした。
国王は5日夜、バンコクの王宮前広場に集まった王室支持者らを前に「国の発展の礎を築いた」などと前国王の功績をたたえた。
ワチラロンコン国王は2016年の前国王の死去を受けて即位したが、ふだんはドイツで過ごすことが多い。だが、今年10月以降はタイにとどまり、各地での行事に参加して「団結を」「国の繁栄を守るために助け合おう」などとメッセージを発してきた。このほかにも、王室の土地を教育機関に寄贈するなど、国民へのアピールとみられる動きを続けている。
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