コロナ解雇にめげないスキージャンパー、五輪の夢追って

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笠井正基
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 1年前には想像できなかった年の瀬を迎えている。この秋、新型コロナウイルスの影響で支援先から解雇された。新年の後半からはスキージャンパーとして集大成をかける北京五輪シーズンが始まる。頼れるのはスポンサー料とアルバイト代で、現状では厳しい。好きで選んだ道とはいえ、心が揺らぐこともある。

 9月末、大学を卒業してからお世話になってきた茨城県内の金属加工会社から解雇を告げられた。競技に専念できる恵まれた環境だったが、コロナ禍の影響は肌で感じていた。「経営が振るわなくなっていたので、いたしかたない」。無念さより、五輪をめざす夢をつないでくれた感謝の思いのほうが強い。

 今季はこれまでの貯金とスポンサー料、介護施設でのアルバイト代を、年間数百万円かかる活動資金にあてられる。だが、10月末で解雇となり、雇用保険を受けている今は、来季のめどが立っていない。

 「こんなことをやっていては五輪という意味では絶望的かな。正直、甘い世界ではないので」。それでも、内藤智文(27)=茨城・古河市スキー協会=は下を向かない。「可能性もあるので計画を立てて取り組んでいきたい」

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