「医療崩壊が目前」ベッド足りても病院が危機感持つ理由

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月舘彩子
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 新型コロナウイルスの感染が急拡大し、医療関係者からは「このままでは医療崩壊が目前だ」と危機を訴える声が上がっている。特に心配されるのが、医療への負荷が大きい重症者への対応だ。

 東京都の入院調整本部では、すでに1週間ほど前から重症者の受け入れ先が見つからない事態が起こっている。

 病床調整を担う山口芳裕・杏林大病院高度救命救急センター長は、「本当に綱渡り。軽症や中等症の患者向けの病院に入院していて重症化した高齢患者が、重症病床に転院できないということも起きている」と話す。

 本部に詰めている医師が自分の病院のICU(集中治療室)に入っている別の病気の患者をやむを得ず転院させ、そこに患者を受け入れることもあったという。

 東京都が確保していると公表している重症患者向けの病床数は、150床。都の基準で、人工呼吸器や体外式膜型人工肺「ECMO(エクモ)」を使っている「重症患者」の数は11月26日時点で60人だ。病床利用率は40%で、まだ余裕があるようにも見える。だが山口さんは、「本当にギリギリ。新たな患者を受け入れられる重症病床はほとんどない」と指摘する。

 なぜなのか。

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 人工呼吸器の管理など、丁寧…

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